ある職員のつぶやき 「お年寄りって不思議とふるさと(うーさーぎー追ーいし♪)って唄える方が多いよね!!」
意思の疎通がむずかしいなって思う方でも突然メロディーが流れるとリズムを刻み始める姿をみたことあるひとは介護の現場では少なくないと思います。
失語症(大脳の言語中枢が損傷されておこる言語障害:右効きのひとでは、ふつう左脳にあり、左脳が損傷を受けることで失語症になる:実用介護事典より)
失語症で失われるのはことばを「自由にあやつる能力のみ」でことばを介さないエピソード記憶や直観的思考能力は保たれることが多いともいわれています。
そして歌を唄ったり絵をかいたりするのは右脳の担当であるため、自由にことばをははなされなくても歌われる姿が不思議ではないことがわかります。
医療や福祉分野では主にST(言語聴覚療法士)さん等がリハビリで活躍されている分野であると思いますが、じつは遠賀園でも音楽療法のひとつである『療育音楽』がかなり前からとりいれられているのはご存じでしょうか。これについてはまた別で書いてみたいと思います。
音楽に合わせた情景を写真でみたり、ことばでそれを想起させるように語り掛けたりしながら音楽にあわせて体を動かしたり、楽器を演奏したり。
そのことによる効果は生理的な作用をはじめ、精神的な安定、身体運動性の向上、表情や感情の表出などなどはもちろんのこと脳の活性化により認知症の予防効果もあるとか。いいことづくめですね。
コロナ禍では感染対策から歌をうたうこと、楽器を吹くことなどを控えていた時期がありました。
感染対策とても重要だと思います。
音楽等でこころの健康やできること再発見!!で得られる肯定感情は身体の免疫力を高める効果がある、ひいては感染対策にもつながると思います。
利用者さんの笑顔と歌声はわたしたちも元気をもらいます。職員さんのつぶやきから話はひろがりすぎてしまいましたが、こんな好循環を意識しつつ処遇に当たりたいなと思いました。
